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碾茶 てんちゃ
 茶摘みのおおよそ20日ほど前に茶園を葭簾(よしず)で覆い、約50%の光を遮ります。この状態で約十日置き、更にその上に藁を敷き詰め95〜99%の光を遮断して丹念に栽培した茶葉を、蒸して発酵を止めた後、乾燥させた葉のことです。
 この碾茶を石臼で挽き上げたお茶が、茶道で使われる抹茶になります。
 本来抹茶に挽いてしまうと日持ちがしません。そこで、茶師(お茶屋)は碾茶の状態で保存し、必要分を挽いて商うというのが本来でした。ただ、最近は真空や窒素ガス充填と言う保存方法が開発され、抹茶の状態で販売されることの方が多いようです。
 ただ、本当に熟成して旨味の乗ったお茶は、真空やガス充填では作れません。微量の酸素がある状態の方が真の旨味が乗るものです。これはワインなどを寝かせて置くのと同じことです。